2018年5月29日火曜日

アフター6ジャンクションと人間交差点

みちくさウルトラマラソン完走の翌日。

どうしても誰かに昨日のことを話したくて、
ばったり会った、お向かいのアスリート奥さんに報告。
思っていたとおり、奥さんもウルトラ経験者であった。

なぜか筋肉痛もなかったので、
すこし離れた古書店へ
本を売りに行く。
「この本は、全部あなたの本ですか?」
と訊かれたので、そうです、と答えると
「ぼく好みの本ばかりです。それにそのTシャツも」
と、店主は私の着ているTシャツを指差した。

それは、いまだ興奮さめやらない、人生初フェスのTシャツ。
「あのフェスに行かれたんですね。すごい雨だったでしょう」

同じ趣味の人がいた!

驚きとうれしさで口がきけなくなっていると
「ラジオも聞いていますよ。あの曲、最高ですよね」
たたみかけるように、うれしい言葉が。

それからは、長い空白の時間を埋めるかのように
マシンガントーク。

ああ、あのTシャツを着ていてよかった。


あんまりうれしくて、その夜はひさびさに呑みに出かけた。
ねこホステスたちに何度も話しかけられて、とてもモテた夜。

2018年5月28日月曜日

みちくさウルトラマラソン

ここのところ、マジックアワーの時間には
お気に入りのラジオを聞きながら
「両国のさんぽ道」を歩いている。
フルマラソンは1年以上前に走ったきり。
早朝ジョグをしていた日々が、なつかしい。

必要な買いものをして
戦利品(主に本)を携えて、酒を飲む日々。
それなのに
ああそれなのに
軽い気持ちで申し込んだ、65Kmのウルトラマラソンの日がやってきた。


一週間前から、酒は抜くべき。
せめて前日くらいは、ノンアルコールで。
「おいてけ堀」で一杯、なんて、もってのほか。
なのに、なのに
「おいてけ堀」にこそ行かなかったものの
しっかり晩酌を愉しんでしまった。


酒くさい息で目覚めた当日。
道中は「ぺろりレストラン」のおにぎりとゆでたまごでキメた。
初めて仲間たちと走るということもあり
気楽にかまえてスタート。

のんびりおしゃべりしたり
初めて来たこのまちの景色を眺めたりして走り
この大会で評判の、種類豊富なおいしいエイドをいただき

たのしい!
楽勝かも!

などと思っていたのは、いくつめの港を越えたあたりだっただろうか。

一時間先にスタートしたチームとすれ違って
元気が復活したのも、つかのま。
徐々につらくなる脚と足。

でも、日没前には無事ゴール。
念願の「すべすべ温泉 ねこぞの」で汗を流し
マッサージ風呂でうっとり目を閉じていると
「今日はなにかあったんですか」
と、スタイルのよいおんなのこ。

ウルトラマラソンっていう大会があったんです、
ここは海もきれいだし本当にいいところですね、と答えると
「なにもないですよぅ」
と、おんなのこはくちをとがらせた。
その晩のビールはほんとうにおいしくて
めずらしく、酔わなかった。

2018年5月21日月曜日

ダンディからの贈りもの

思えばストイックな週だった。

「土俵そば」にも足を向けず
「おいてけ堀」には一度行ったか
あ、週末には「ニューねこ正」にも行ったか。
(どこがストイックなんだ)

毎朝毎晩、ラジオを聴きながら
よく歩いた。
なんだか体がすっきりした気がしたが
体重は着実に増えていた。


そんな週末の朝
思いがけない宅急便が届いた。
どしゃ降りフェス以来思いつめて、
人生初「TV番組へのメール」を送るも
放送終了間際だったので当然読まれず。
でも、プレゼントは届いた!

高校生のときに雑誌にイラストを投稿して掲載されたことを思いだした。
うれしいけど
は、は、は、恥ずかしい。

2018年5月18日金曜日

ラジオにとりつかれて

何度もくりかえし読んでいる本に
現実音を聴くことがダメな神経症の音楽家、
というのが出てくる。
人の話し声はもちろん、車の音、水の音も
すべてダメ。

常に耳にはイヤホンを装着、
ウォークマンの電池が切れたときのために
予備の電池も持ち歩く。

最近の私は、この音楽家に近い生活を送っている。

好きなラジオ番組を聴きたくて、
仕事中はパソコンで過去の放送を聞き
仕事帰りにはスマートフォンで生放送を聞き
帰宅すると即ラジオの電源を入れて、イヤホンを外す。


こんな生活のせいで
最近のおつまみは、とても雑。
「ニューねこ正」にも、久しく顔を見せていない。

さらに
最近のお弁当も、とても雑。
「ぺろりべんとう」のお弁当のような
ていねいでおいしいお弁当が食べたいものだ。

2018年5月17日木曜日

どこか、温まるところ

どしゃ降りの中終わった、人生初フェス。
誰もが興奮して出口に向かっていた。


最高だった!
連れてきてくれてありがとう
と、興奮気味に話す女の子に

だろ!カッコよかったよね!
と、うれしそうな男の子の声。

そうだよねそうだよね、と心の中で会話に割り込むと

これからどうする?
どこか、温まるところに行こうか
と、男の子。
温まる・・・ところ?
それはもしや・・・
「ニャーニャーホテル」?!

女の子の返事は、聞こえない。
緊張が走った。



このあたりで、いいレストラン知ってるんだ。
そこで温かいもの食べようよ。
思わず脱力したのは、私だけではあるまい。

2018年5月10日木曜日

「スナック女将」のママからの電話

文太くんの行きたい場所へ
ひたすらお付き合いした、連休。
いつも、ほとんど同じコース。
同じところで用を足し、
同じところで、もの思いに耽っていた。
文太くんは、
長い脚をもてあましている。
この長い脚で
新しい道をいろいろと教えてもらった
が、
何度か迷子にもなった。

「はとエアライン」を呼べばよかった。
緊急事態(主にトイレ)にも対応してくれることを
失念していた。


お弁当を食べて、ねむくなってきた昼下がり。
「スナック女将」のママから、突然の電話があった。

低めだけれどやさしい声のママと
まだ日が高い時間に話していたら、不思議な気分になった。

明日、久しぶりに顔を出そうと思う。

2018年5月9日水曜日

ありとキリギリスでいうところの、キリギリス生活

彼の地で雑貨店を営む友だちのお店で気に入って、
少しずつ、その方の器を買い集めている。

それだけなのに
先日の旅で、その方からVIP待遇を受けた。

お迎えから始まり(VIP待遇)、
地元のマニアックなスーパーマーケットへの案内(VIP待遇)に、
アトリエをくまなく見せてもらい(VIP待遇)、
地酒飲みくらべ(昼酒/VIP待遇)でいいココロモチになっているところで
突然「さ、絵付け(VIP待遇)しましょう」

しばらく絵筆などにぎっていなかったので
酒のまわる頭と体で、
なにを描いたらいいのか、必死に考えた。

そのときのマグカップを携えて
彼の地で雑貨店を営む友だちがやってきた。
できることなら、見たくなかった、

友だちがほめてくれたので、やっと正視することができた。
このお酒、おいしかったなぁ、
そらまめまで出してもらっちゃって。
珍しい緑色の麺の冷やしラーメンがあり、
調子にのって巻きずしまで食べて・・・

絵のまずさはともかく、
よい旅の思い出になった。




連休中は、幼なじみに
ずっと行きたかったお風呂にも連れてってもらったし
そこで
ツーリング中に、道に迷ってたどりついたひとと盛りあがり
食事するためだけに来たのに
目的地からはるかに離れたそこで酒を呑み、お風呂に入り
結局宿泊することに変更させてしまった、
幼なじみの手腕よ。


よく呑んで、よく食べて、よく走り
よく遊んだ連休であった。
おそばも、よく食べた。