とはいえ、衝動的に行ったわけではなく、用意周到に、柳家三三が主任だから狙って行ったのだ。
仕事終わり、どしゃぶりの中、急いで演芸場に入ると、宝井琴調という方の講談が始まったばかりだった。
聞いたことのある噺・・・これは「浜野矩随」じゃあ~りませんか。
いまの圓楽が襲名披露公演を新橋演舞場でおこなったとき、初めて聞いたのがこの噺だった。
圓楽のときは、若狭屋さんの叱り方がすごくきつくて胸が痛かったけど、そのぶん感動的なサゲにつながったように思う。(な~んてえらそうに!)
琴調さんの「浜野矩随」はもうちょっと軽くて、コミカルで、このときの私の気分に合っていて、ビールがすすんだ。
中入りをはさんで三味線漫談、そして柳亭左龍の「たばこの火」。
この左龍さんて噺家さん!
いま思い出しても、思い出し笑いしちゃう。顔だけでもう、もう・・・ぷっ。
左龍さんのほかの噺も聞いてみたいなぁ。
中入りのときに買い足したビールがとまらず、さらに太神楽曲芸のすごわざに拍手!
そしてそして・・・
待ってました!
ついにこの夜の主任、三三の登場。
この日は「二十四孝」という親孝行の噺。
この噺家さんを知ったのは、たしか東京落語会での「寿限無」。
あとから、前座さんがやるような噺をなぜこの噺家さんが?と驚いたが、この日はなにしろ年齢的にもそうそうたるメンバーばかりだったから・・・
でもこの三三の「寿限無」と立ち居振る舞いにすっかりやられて、何度か高座へ足を運んだ。
今回の「二十四孝」も、ゆるゆるとはじまって、途中からぐんぐんスピードがあがって最後は一気にクライマックスへ!!
・・・という、目も耳も離せないみごとな高座でした。
雨はやんでなかったけれど、むしゃくしゃした気分はすっかり晴れた!
こんなに、気分に合った噺ばかり聞くことができたなんて、もしや、この日行ったのは、鈴本演芸場ではなくて「ねまち亭」だったのでは・・・?
(うとうとしてるひまはなかったけど)
(うとうとしてるひまはなかったけど)
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